その年の気候条件や、環境条件で病気は発生してしまいます。
ここでは、よく見受けられる植物の病気についてご紹介します。
病気の主な特徴や症状などを知って、適切な対処を行いましょう。
1:代表的な病気
害虫は大きく分けて3つのタイプに分けられます。
糸状菌:カビが原因で発生する病気。
細菌:バクテリアが原因で発生する病気。
ウィルス:ウィルスが原因で起こる病気。
病気は害虫とは異なり、病原菌を肉眼で観察しにくいので、被害症状をみて判断します。
糸状菌 |
うどんこ病、黒星病、灰色かび病、さび病、白さび病、ベト病、炭疽病、褐斑病など |
ウィルス |
ウィルス病、モザイク病、ビッグベイン病など |
2:主な病気の症状
ここでは、よく被害の見られる病気の症状を紹介します。
うどんこ病
主な寄生植物 |
・植物全般。(花木、果樹、庭木などにも)
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症状 |
・小麦粉をまぶしたような白いカビがつき、葉が波打つようによじれたりする。放置すると株が著しく衰弱しやがて枯死する。
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多発条件 |
・春から初夏にかけ発生しやすく、日中乾燥すると飛散し増殖。
・空梅雨、冷夏、曇天、暖冬など涼しく湿度の低いと繁殖しやすい。
・風通しの悪いところで多発しやすい
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黒星病
主な寄生植物 |
・バラ、果樹、野菜など |
症状 |
・葉に、淡褐色または黒色しみ状の斑点。斑点が大きくなると病斑部の周りから黄色くなり、やがて葉が落ちてします。
※病原菌は被害茎や落葉した病斑上で越冬するので、必ず取り除くこと。
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多発条件 |
・冷夏、長雨時に多発しやすい。 |
灰色かび病
主な寄生植物 |
・植物全般 |
症状 |
・葉、茎が解けるように腐り、進行して灰色のカビに覆われる。
※病原菌は枯れた部分に残るのでなるべく取り除くことが必要。 |
多発条件 |
・春先〜梅雨の低温多湿時、秋口〜初冬の低温多湿時に発生しやすい。
・長雨、日照不足時期に発生しやすい。
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さび病
主な寄生植物 |
・植物全般 |
症状 |
・野菜などは葉に白い小斑点を生じ、その部分が盛り上がり褐色の小斑点になり、表皮が破れ黄、赤褐色の粉末が飛び散るようになる。発病が激しい場合は葉全体をさび状粉が覆い、葉が巻きあがって枯死する。
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多発条件 |
・暖冬の翌春、冷夏に発生しやすい。
・冷涼で多湿時に発生しやすい。
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べと病
主な寄生植物 |
・草花、野菜、果樹など。 |
症状 |
・葉に淡黄色をした小さな斑点が出来やがて淡褐色に変わり、葉脈と葉脈の間に囲まれた部分が角形で黄褐色のステンドグラス状の病斑となり、葉裏にはカビが生えます。やがて乾いてパリパリにるが、長雨、多湿時はベトベトになります。
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多発条件 |
・暖冬で雨が多い年の3〜4月の温暖、4〜5月の多雨で発生しやすい。 |
炭疽病
主な寄生植物 |
・草花、野菜、果樹など。 |
症状 |
・黒褐色の小斑点が拡大し、斑点の内側が淡褐色〜灰白色の大きな病斑になり、穴が開いたり葉先から枯れる。実に発生した場合は黒いすす状の斑点が拡大し腐って落ちてします。
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多発条件 |
・長雨による高温多湿時に発生しやすい。 |
軟腐病
主な寄生植物 |
・草花、野菜、蘭類、球根など |
症状 |
・軟腐病は傷口から侵入し、細菌が繁殖、養水分の通り道を塞ぎ地上部は萎れ、腐って溶けたようになります。細菌性の病気の特徴として腐敗した部分は悪臭を放つ。
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多発条件 |
・高温多湿時に発生しやすい。 |
モザイク病
主な寄生植物 |
・草花、野菜など |
症状 |
・発病すると葉や花弁に濃淡のまだら模様ができ、モザイク状に。
アブラムシが吸汁する際に、ウィルスを注入して感染する。
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多発条件 |
・アブラムシが大量発生した際、そこからの感染で多発する。 |
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